大山山スキー 
振子沢

奥大山スキー場6:00…8:00駒鳥小屋…9:00振子沢引き返し点…10:00駒鳥小屋…11:15鳥越峠11:40…12:10奥大山スキー場
2022年3月12日     NH,WY,AH,YA&Bergen  
                     ( 画像提供:YA,AHさん、有難う御座いました)

今回の「大山振子沢山スキー」は、前回の「沖ノ山山スキー」のリベンジです。
1週間の間に、余りに進んだ雪解けに、吃驚の山でした。


最初のブナ林の登り、ヘッドランプも消して、もくもくと登って行きます


今回のL.のNHさん、今日の大山 振子沢にかける執念は
並々ならぬものがある。
何といっても、先週の予定が、
「悪天候の予想のため、急遽沖ノ山に変更になった!」
苦い思い出があるのだろう。

今朝は雪崩の警戒(危険地帯を早い期間に通過するため!)で、
暗いうちからヘッドランプを点けて出発だ。

鳥越峠にかかるころには、濃い霧が、そのうち晴れると期待して居ましたが...

ここら辺りは傾斜も緩いブナ林の斜面です。
方向さえ間違わなければ容易に峠に到達できる筈だが、次第に地形が複雑になってくる。
その都度方角を確認、木の密度が濃くなり傾斜も急になると、峠のようです。

「天気予報はどうしたことでしょう!?
なかなか霧が晴れないどころか、却って濃くなっているようですね」

鳥越峠にて、濃い霧は変らず、左からAH,Bergen、NH,WYの皆さん

シールを外し、鳥越峠から下ります。
「出だしは急なようですね。霧で視界が悪いので、慎重に下りましょう」


雪質はお世辞にも良くない。
まだ十分に”ザラメ”化していない、重い雪だ。
微妙に引っかかる。
 
鳥越峠から下ります

「暫く下りて行きますと、結構体が慣れてきますが、
狭い谷でのターンはなかなか困難です」


やがて、谷の合流点に到着です。

駒鳥小屋の下の地獄谷にて、YAさん

この辺りに駒鳥小屋があるはずですが。良く分かりません。
本谷に下りますと谷幅も広く、傾斜もやや緩くなっています。
「この辺りでは、谷割れはごく一部だけですね」

もうすぐ振子谷の分岐点です、碧空の期待が覗くが...

昨今のコロナ禍により、行楽客は減っていましたが、またぞろ増加傾向が?
しかし、この谷に入るパーティーは流石に少ないようです。
(でも、出発点の奥大山スキー場にに戻ったら、沢山の車が...雪遊びの車が大多数でしたが)

「峠越えで更にそこから谷を詰めて滑走、また峠越えるという、アプローチの複雑さが敬遠される?」

振子谷の”ノド”、新鮮な全層雪崩のデブリが


振子沢に入りますと、傾斜が急に急になります。
所々で結構な段差を越さねばなりません。

「こういう時に限って、シールトラブルが起きます」
デブリの脇でのシール調整は、雪崩が心配で、気が気でないですね。

「既に落ちているので此処は大丈夫とは、勿論、いきませんからね!」
リスクは少ないがその通りである。

稜線の上に太陽が見えるが

皆さんの期待は、天候の一筋!
でも、期待をあざ笑うかのように、霧は谷を閉ざします。

「此処からは、谷が開けてまさしく振子沢の名前通りの広い谷です。
勿論、両岸の傾斜はかなりのものですね。
大小混ぜて、結構なデブリの落下があります。
霧で視界も悪いので、気が抜けませんね!」


Bergenも頑張って登りますが、。やや息切れが

”ノド”でシール調整したので、皆さんの後を遅れて追いかけます。
自分のペースで登ると、比較的楽なのですが

「なんせ、年齢差が(ありますから、しんどい!)
こればかりは、如何ともし様がありません。

{それ(年の差のハンディ)を言うたら、お終いだ!」
 
下りは縦溝に悩まされます!


皆さんの集まって協議されている所に追いつきますと、
「この天候は昼まで回復しない」
「昼近くになれば雪崩れリスクが増す」
「これ以上登っても視界は開けない」

「突っ込んでもリスク高く、益は少ない!」
との結論のようです。


楽な所はリラックスして下ります

「上に行ってみたい」「開けた振子沢を滑り降りたい!」
気持ちもありますが、雪も悪く、下りも苦労しそうです。
何より、この濃い霧が曲者です。

潔く下降に衆議一致。
「ところがこう言ったときに、青空が見えてくるのだな!」
 
南向きの稜線は雪解けが激し

しかし、早々に決断して正解でした。
我々の後を登ってきたパーティーは、腐れ雪の登行に苦労しておいでです。
我々も、やや縦溝が出来た雪面と、少しホワイトアウト気味の視界に、皆さん苦労させられます。

「仕方ない!取り敢えず慎重に下りましょう。
山スキーの最終目的は、(登頂、スキー滑降は勿論ですが)
消極的と言われようが
『無事に帰ること!』
ですから」


鳥越峠にて、YAさん


行きに見えなかった駒鳥小屋が右手の崖の上に見えています。
此処からまたシールを着けて鳥越峠を越さねばなりません。

見上げると、最後の詰めはかなりの急傾斜で、両側の稜線には巨大な
雪庇が発達しています。
「雪崩リスク大ですね。
右の斜面をトラバースして、突き当りのルンゼを詰めますか?」


予想通り、最後の方向転換で苦労して、這う這うの体で峠に到着。
「脚の短いBergenには、急傾斜での方向転換が課題ですね」

地形図

鳥越峠での大休止の後、峠から下ります。
最初は密集した灌木帯の急斜面です。
其処を横滑りでを越すと、後は林間の快適な(?!)
クルージングである筈だった?!
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