尾瀬、片品川水系・中ノ俣〜北ノ俣沢遡行、尾瀬周辺の山旅
2016年8月12〜15日     同行者:淀屋橋労山の皆さん(9名)
8月12日:出発

22:30大阪中郵集合スタート



久方ぶりに古巣の淀屋橋の沢に出かけた。
尾瀬の南、利根川の支流、沼田で分かれて尾瀬に向かう片品川、大清水から北に派生する沢らしい。
私も初めて聞く名前である。

8月13日:大清水登山口ー北ノ岐沢ー幕営地

12:20大清水登山口…14:40入渓ー15:10幕営地点 19:30 就寝



大阪を出発し、恵那峡SAで仮眠。
中央、上信越、関越を乗り継ぎながら沼田ICへ。
国道120号・401号で大清水に至る。

ああ、長い旅でした。
この年になると、流石に夜の移動は堪える。
700kmあるそうでした。


大清水駐車場は標高1180m、此処から三平峠へのバス道が分かれている。その手前には、至仏山の入り口である、鳩待峠への林道も分かれている。(この辺りは、群馬県側からの尾瀬の一大観光拠点なのである)

ここからは単調な林道歩きである。奥鬼怒林道を1時間30分遡る。
東俣橋を渡ると、ガードレールが切れた屈曲点に到着する。
「あっ、此処から入渓するんですね!」
装備を整えいざ出発である。

最初は、小さな流れに沿って下りてゆくと、簡単に川面に下りれた。
それにしても、水が冷たい!

入渓点で準備 流木が多い
「この沢は(地形図を見ればわかるように)決して大きな沢ではないが、風格を感じさせるから立派である」

初っ端から快適な小滝が続きます。滝も何とかへっつたり、小さな高巻きで突破できるようです。
皆さん、大いに気持ちの良い沢歩きを楽しんでおられます。

小滝を巻いてゆく 漸く幕営地点に到着、大滝の手前である。
今日は入渓時間も遅かったので、何処まで行くか?皆さん、色々と思いがあるようです。標高1700m付近に立派な幕営地点があるようですが、少し遅くなりすぎます。

「(そこまで行くなら)大滝も越さないといけないですね

結局、時間が縛りとなって、標高1480m地点でまあまあの適地を発見。此処で幕営するのに決定。

早速Sリーダーが命令したのは、テント設営ではなく、ビール冷やし!?
「ん、まあ〜良く分かりません」

次いで聖地とテント設営。
小高いが、決して平らとは言えないテント場ですが、雰囲気は最高です。
「矢張り沢ではたき火ですよ。出来るだけ枯れ木を集めてきましょう」
ビールと夕食に舌鼓を打ち楽しく過ごし、夜は更けてゆきました。



少し高台のテント場 いつ来ても、沢でのたき火は楽しい。
8月14日:沢2日目

4:00起床6:00出発…10:15登山道…13:00鬼怒沼避難小屋ー18:30就寝

今日の予定は、小松原湿原を経て、鬼怒沼山経由、鬼怒沼湿原の避難小屋である。

昨夜不眠であった身としては、今日も頑張るしかない!です。
さて首尾は如何だったでしょうか?

今朝も晴れである。
谷中で雨に見舞われることこそ、精神衛生上良くないものはない。
お天気様に感謝して、出発だ。

「今朝の水も冷たいですね。日が照らし出すまでは仕方ありませんね」

いきなり、ナメや小滝が連続する。流れも微妙にうねっている。
やがて谷が狭まってくると、轟音とともに、行く手を塞ぐ壁が出現。
「これが大滝ですね。資料に書いてあるように、直登は無理ですね」

豪快に流れ落ちる大滝を撮影し、50mほど戻って左岸から巻きます。大滝の左の2段の滝も、なかなか迫力がありました。
「それにしても天気が良いですね。今日はあまり期待していなかったので尚更です」
大滝を見上げる 大滝の落ち口から見下ろすHTさん
「ここが核心部ですね」
大滝の後は、ナメやら小滝が続きます。
(なかなか飽きさせない仕掛けです)

1790mあたりの当初のテン場予定地

(昨日のペースなら、此処まではどうしても無理!、ということがよく分かった)
があり、ここから慎重に二俣を分けて進む。は右へ右へと沢を詰めていく。

その点、SLのNOさんは緻密である。
(GPSもないのにそこまで地図を読むか?!)分岐の目印の黄土色の土壁を見て進むと、小松湿原だ。
平易な沢を詰めてゆく そろそろ最終の詰め、分岐の同定が難しい
此処は標高2100m位で、辺りは泥濘状態である。
「きゃー足が埋まった!」

運悪く、足を踏み入れた人がいるようです。
「足を踏み入れないよう注意するのが遅い?!」

さらに微妙なルート取りで、漸く登山道に出ました。
「此処はルート方角を間違えたら、とんでもないことになりますね」

靴を履き替え、気も軽くなって鬼怒沼を目指すが、これが結構なアップダウンですよ。
「でも、山深い雰囲気が良いですね」

急な下りが漸く緩くなると、鬼怒沼避難小屋でした。
標高2000mの高層湿原は、すばらしい天上の楽園です。
鬼怒沼湿原 鬼怒沼避難小屋
8月15日:下山

4:00起床5:30幕営地出発…8:00沢に下降…9:00登山口ー23:00 帰阪

今日の予定は、尾根伝いに登山口まで戻るだけですが、結構なアップダウンがありそうです。
さて首尾は如何だったでしょうか?

深夜から雨の音がし、沢内で良かったと安堵する。
朝食を頂き、早々に出発。
「小屋の中でパッキングできるのは有難いですね」

下りもなかなかの難路でした。
岩と木の根の間の急下降です。
「濡れた岩や木の根に要注意ですよ」
沢に下りてからは、また1時間ほどの林道歩きですが、心は楽です。
駐車場に到着し、温泉、吹割の滝に向かいます。
出発の朝、鬼怒沼避難小屋
この後、沼田方面に戻り、SLのNO山が見つけてきた(彼はなかなか勉強家だ)550円の”ほっこり湯”へ。
久振りの温泉が心地よい。

すっきりした後は、近くの吹割の滝を見学に行く。


「この前も遠くから見ましたが、近くによるとなかなか迫力がありますね」
吹割の滝 谷筋の遊歩道
ここで百名山踏破予定のKKさん、ST楽さんとはお別れである。
「6日で6山の予定ですか?頑張ってください」
成功を確信するもの、疑問視するもの、何れにせよ、最近の淀屋橋にない、「チャレンジングな精神」は大事にしたいものである。

残り7名は、道の駅での農産物物色や奥利根うどんの昼食、造り酒屋「左大臣」を覗く。一路帰路に就き、日にちが変わる前に漸く大阪に帰ってきました。ご苦労様でした。
うどん屋、此処が忍耐の場所?! 造り酒屋さん、「左大臣」。此処が最後の選択の場所?! このHpを書くにあたり、MMさんの山行報告を参考にさせて頂きました。
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