南紀、高田川栂谷遡行の旅
2014年9月13日(土)〜14日(日)      同行者:淀屋橋9名
(ST,SY,KK,IS,NO、MM,NC、MK&bergen)
記録
9月13日(土):  *の写真は、ISさんの提供を受けました。

高田川「自然プール公園」で泊

前回のお盆山行が天候不良で中止のやむなきに至った為、
今回は今年初めての沢登りです。
今夏は天候に恵まれませんでしたが、この三連休は好天が期待できそうです。
さて、どうなりましたか?


「プール公園」の東屋で宴会*
今回は昼前に大阪駅に集合です。
暗闇の中、紀州の山中の林道は、あまり走りたくありません。
この国道沿いには幕営の適地がありません。

色々と探すこと、遂に高田川沿いに適地発見です。
早速、テント設営し、シートを広げて宴会です。

何はともあれ、乾杯です。
「此処まで、御苦労様でした!
明日の好天と計画の成功を祝して!」


余るだろうと思った沢山の食材とお酒、完売です!
「この健啖家振りですと、明日の成功間違いなしですね」
名残は尽きねど明日の朝は早いので、その夜の宴会も早々に終了です。
9月14日(日):「高田川栂谷」遡行ー烏帽子山登頂

4:00起床4:30朝食6:00出発ー6:30入渓点11:000終了点-12:00烏帽子山山頂…入渓点ー「雲取温泉」入浴-21:00帰神

さて、翌朝は待ちに待った(?!)栂谷の遡行です。
今日も快晴で、絶好の沢登り日和です。
さて、首尾は如何でしたか?


栂の谷橋
昨夜の宿泊場所は極めて快適でした。
国道脇のような車の通る騒音とも無縁でした。
でも最後は記憶が飛んでいました?!

例によってコーヒーで覚醒。
朝飯は、Nさん秘伝の(?)カレーうどんである。
儀礼を正して頂きます。やがて満腹になり、
お茶で心身ともに充実!さあ、出発だ。
「入渓点までは直ぐですよ」

林道の栂の谷橋まで車を進め、駐車スペースに車を止めます。
「9月になれば、流石の人気沢も空いてますね?」
これには、3年前の大水害の影響も否定できない。

入渓点で出発準備完了
皆さんそれぞれに沢装備を完了し、いざ、入渓です。
颯爽と、終了点に向けて出発です。
「今日は快適な沢日和です。標高差こそ少ないですが、
(短いながらも)お盆の白馬乗鞍沢のリベンジですよ」


少し川を下り、本流に入りますと、素敵な沢が展開します。
水は美しく、岩は白く、緑の自然林が花を添えます。
記録では(南紀の沢にしては)取り立てて難場も無いので、
ゆったりと遡行できそうです。

小さな滝の直登
ナメと滝の連続です。
そのうちに岩間滝が出現。
これは滝を直登出来ました。

「ナメ滝の登りも、結構気を使いますね。
それっでも、細かな手がかり足がかりが(滝身に)あるので、それを辿ると安心です」

そうは言っても、慎重に行くに限ります。
ナメ滝の傾斜はそう強くは無いのですが、結構滑りやすく、
滑ると止まらないので滝つぼにダイビングです。
 

穏やかな晴れ空と素晴らしい谷、何故か?淵で浸かる人が
KKさんは相変わらず、ルート探索に勤しんでいますが、
皆さんから危惧の声多数です。
「くっさん、気をつけてよ!」

あっ、危惧していた事が起きました!
目の前を滑って行く人影が、そして滝壺にひときわ大きな水音が
{遂に}犠牲者が出ました!!!」
幸いにも、大事は無いようです。

ここからも素晴らしいナメが続きます。
「青空が美しいですね!
それにしても天候が安定なのは何にも勝ります。
特にこのような(岩床で)、増水すれば逃げ道の無い沢は尚更です」

枝谷に残る、水害の傷跡
やがて右から合流する谷筋に、水害(2011年の台風12号)の爪あとが残ります。
両岸の杉林は根こそぎ毟り取られ、川底には多数の巨石が充満しています。
「自然は、人力の及ばぬ激しい威力で迫りますね」

あの台風の爪あとは、熊野川の本流にも多数残っていましたが、
支流も例外ではありませんね。
「そう言えば、此処までの谷筋にも、妙に流木が多かったですね]

ヤケベ岩
やがて、休憩に適した地点に到着。
「此処が高さ70mにも及ぶ壁、『ヤケベ岩』ですね」

実のところ、此処が計画での1/3地点で、標高は約300mです。
此処からまだ、600mも登らねばなりません。

此処から上はナメと岩間滝が続きます。
まずは下の二股、黒滝まで進みます。

ガンガラ滝
此処が、巨石の積み重なった「ガンガラ滝」ですね。
右岸側に水流が流れ、左岸側を登ります。
途中、ちょっとした岩の乗越に、足の短い人(Bergenも)は苦労させられます。
NOさんのお助け紐に助けて頂きました。
「有難う御座います!」

人間(特に山仲間は)助け合いが肝心です。
「感謝、感謝!」です。
何事も何時も感謝を!デス

コルで寛ぐ、この後の登りで苦労
最後は傾斜も急になり、沢の源頭の分岐も多岐に渡ります。
最後の二股の休憩場所で、ゆったりと休みます。
此処では(湿度がそんなにひどくなく)快適です。
「都会と比べると、まったく快適ですな!」

最後は藪漕ぎも無く、烏帽子山の西の稜線に到着です。
「まあ、沢登りはこれで終了ですが、
(烏帽子山の)最後の登りと登山口へのくだりが大変ですね」



烏帽子岩*
コルからしばらく急傾斜を登りますと、眼前に巨大な岩塔が聳えています。
「これが烏帽子岩ですね。上に登れるのでしょうか?」

MMさんがノタマワレます。
「以前子供たちと登りましたが、たいしたこと無かったですよ」
彼女の先導で、皆さんも岩の上に登頂。
熊野灘の雄大な景色と、緑深い山の景色を堪能されています。

烏帽子山山頂の碑
帽子岩から少し登りますと、そこが山頂の「烏帽子山」でした。
山頂には1等三角点と、新日本百名山の記念碑が建てられています。
「この山頂の展望はいまいちですね」
わずかに北方面の展望がj開けるのみです。

それにしても、長居は無用です。
我々の頂上滞在時にお会いしたのは1名、下りの途中でお会いしたのも御一名。
此処はなるほど、静かな山です。

おもむろに下りだし始めますが、なかなかの急傾斜です。
おまけに、岩塔が行く手を妨げます。

「それにしても、下りの道は、なかなかルートファインディングが難しいですね」
途中からは巻き道になるが、ひたすら尾根を下るのであった。

山々の深い緑と熊野灘の眺めが素晴らしい
廃村になった「俵石」の集落で考えたのは、
こんなところで(車の無い世界で)人々が生活していたという、驚きであった。
今に残る石垣の跡が、かって華やかだった集落の面影を残している。

高田の「雲取温泉」で入浴の後、一路家路につきました。
湯浅御坊道路が混んでるに違いないとの予想で、途中の抜け道(R371&424)を利用。
幸いにも大きな渋滞にも巻き込まれずでした。

「行きが行きでしたから、帰りの渋滞は避けたいものですね」
行きの湯浅道路は、何時もラジオで放送している通りの渋滞でしたから、
帰りは一工夫したのでしたが、それにしても遠かった?!
大阪到着は予定通り21時を過ぎましたが、なんとも楽しい2日間でした。
 
こう見てみると、結構長い!
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