越前の雪山ー荒島岳(試登)
2011年2月5〜6日     同行者:てんの会、I,M、M、I&Bergen
訪問先  荒島岳(大野富士)1524m
6日:荒島岳
越前の荒島は4度目だが、雪の季節は2度目だ。
しかし厳冬期は初めてである。
今回は「てんの会」に参加させて頂いた。
その首尾は如何であったか?

Bergenは、迷いもせず,拘りもせず、他の会の山行に参加させて頂いている。
そうでなくては、残り少ない人生を生きていくには時間が無い!
2月5日(土) 森之宮での集合場所

11:00JR森之宮駅-阪神高速、名神豊中IC-23:50北陸道福井IC-越前大野(買出し)ー15:00勝原スキー場(幕営)
 
昼前の集合は楽チンである。定刻に出発、阪神高速に乗る。
名神は車が多いが、北陸道は空いている。勝原(「かどはら」と読む)スキー場は既に廃止されており、駐車場も車で入れない。銀嶺荘の前の雪の上にテントを設営し、宴会だ。

大野で買出し。
今年は雪が多く、途中の建物の屋根の上には、極めて多量の雪が残っている。
まだ十分に除雪し切れてない。
道路も除雪はまだまだで、所々で除雪のため車線が規制されている。
「こら〜!大変な雪やで!家が潰れますがな」
遊びに来ている我々と違い、雪国の住民の方々は大変だ。

廃業した勝原スキー場の前には、登山客のためか?
駐車場所が除雪されてある。
「これは助かりますね。テント場まで荷物を整理して運びましょう」

結局、幕営に時間がかかり(トイレも立派な物を作った!)、
予定していたイグルーは手付かずに終わらざるを得なかった。
「残念!」

荷物の整理から始まる
2月6日(日)

6:00起床、朝食7:30出発登山口-12:20シャクナゲ平
14:20登山口-帰阪


昨夜は楽しく語り合った。
皆さん中々楽しい方々ばかりである。
リーダーのIさんの人柄によるものだろう。

昨夜の宴会が長引いたので、流石に起きるのが遅くなる。
天候は晴れだが、風が強い。
見上げると、勝原スキー場の緩傾斜面には一面に足跡がついている。
「これは(ラッセルは不要だ!)楽勝でっせ!」
(しかしそうは問屋が卸さぬのが、雪山の常である!)


ジグザグのバーンに入ると積雪量も多くなり、傾斜も結構きつい。
流石にどんどんと眺望が拡がる。
 
スキー場上部から小荒島岳?

リフト最上部までは急な登りだが、ジグザグがめんどくさい。
そこで右の急斜面を直登する。
「手強いで!しっかりもぐるやないか!」

大野平野の右に経ケ岳が見渡せる。
風は強いが、気分的に寛ぐのでリフト終点で少し休む。
「此処までも結構、しんどいですね。
矢張り昨日呑み過ぎか!?」


右前方に小荒島岳のピークが見えるが、山頂はガスに隠れて見えない。
しかし、精神的には楽である。 
スキー場の最上部からは、綺麗なブナ林の快適なプロムナードとなる。
数多くのピークを乗り越えてゆく。

上部の疎林帯にて
やがて潅木も低くなり、左手から来る強風に否応も無く晒される。
「これは堪えますで!」
シャクナゲ平に登る最後の急傾斜で、モチが壁手前のコルを目指そうとした。
雪が深そう!
「こらアカンで!」

斜面のトラバースは中止して、忠実に足跡を辿る。
ショートカットすればかなりの距離が稼げるのだが...
「あの沢筋は雪崩の危険もあるのだ。無理は禁物」
納得させる。先行パーティはシャクナゲ平で休憩している。

到着したシャクナゲ平には、1張りのテントが強風に晒されている。
細かい雪も降り出した。
見上げると吃驚するほどの高みに頂上ガ見えている。

シャクナゲ平のテント

シャクナゲ平より下り
時間的に見て、山頂往復するには3時間は必要である。
メンバーの一人、Sさんの体調も今ひとつのようである。
「足取りがしんどそうですね」
リーダーはSさんと此処から下るという。

私は何回も頂上には登っている。
雪山でパーティーを分けるのも感心しない。

シャクナゲ平でツエルトを被ってしばし休憩。
「矢張り(全員で)下りましょうよ」
丁度到着した山スキーヤーの一行と行き違うかのように、
下降し始めた。
山スキーの連中はシールで登行してきた。
それにしても、今回は当初は山スキーも考えたが、
「SKさんが来なかったからな」
今までよく一緒に行ったSKさんに声掛けしたのだが、都合が悪かったのだ。

でも前にも考えたが、斜度と潅木の密生度から、
スキーで降りても余り楽しくないようだ。

「ひょっとしたら、谷筋を下りるのでしょうね。
しかし雪崩は大丈夫ですかね?」

やはり今回、山スキーは止めて正解か?

頂上直下の急斜面を下る
緊張の糸が切れたのか?殆ど休憩せずに下る。
あれこれ考えながら、小休止のたびに行動食を食べる。
下ってみると、結構な斜度と距離である。
「流石に雪はかなり柔らかくなっていますね!
雪崩の心配も無いので、新雪に足跡を残しますか?」

強風も改善しそうに無い。
 
 うんざりするような長い下りをテントまで向かった。
途中で引き返したので、皮肉なことにゆっくりとテントを撤収できた。
山頂を逸したのはかえすがえすも残念だが、
(私を含めて)皆さん万全の体調ではなかったのだ!
「まあそれなりに楽しい山でした」

旧スキー場最上部より対岸の山を見下ろす
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