北関東の100名山 探訪 | |
2009年7月17〜20日 同行者:NK | |
訪問先 皇海山、日光白根山&男体山(おまけ、刈込池、足尾銅山跡) | |
大学の卒業生の山登りグループ「NHAN」会はNKクンと佐渡の縦走をしてから 随分とご無沙汰していたのだが、またまた計画案が上がった。 今回の山行期間に天候不安の情報はなかったが、 3日のうち2日は生憎の小雨空であった。 しかしながら豪雨にも出会わず、比較的快適に登頂できた。 この山域は比較的初めてであるが、非常に満足しました。 特に男体山の伸びやかな山容が非常に感動的だった。 |
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日光白根山にて、石楠花 | |
7月17日(金):神戸出発 | |
14:00神戸出発-東海道新幹線−東京ー幸手(合流)ー利根町トレーニングセンター(泊) |
出発を昼にした。 東京駅、上野駅を経て、東武伊勢崎線幸手駅でpick-upしてもらう。 高速を進んで、今夜の宿は「利根町トレセン」(脇の、駐車場!)だ。 |
7月18日(土):皇海山 | |
6:00起床-9:15出発…11:00不動沢のコル…11:50山頂11:10…15:40登山口ー入浴ー 日光白根山登山口(泊) |
朝の天候は曇りだが、なんとなく晴れそう(これはすぐに裏切られる!)。 不動沢は急なルンゼ状の地形で、登山道は輻輳して分かりにくい。 下山後はいったん晴れたが、夕には再度の雨天。 予想と異なった展開に、二人とも大いに驚いたのであった。 |
昨夜はやや遅く着いて、幕営場所を探し回った。 残念ながら、登山口近くには適地が無い。 少しもどって、利根町のトレーニングセンターにて宿泊 (と言っても、体育館の脇の空き地で幕営だ!何時もながらこの貧乏性は直らないのか?) しかし、広々としており、これ以上無いという恵まれた環境である。 遅くの宴会もそこそこで済ませ、十分な睡眠時間を取った。 登山準備を済ませ、悪名高き栗原川林道を行く。 「これは予想よりいい道ですね!」 正直なところ、酷い箇所は2箇所くらいである。 これなら無理すれば乗用車でも何とか走行可能だ。 植生も自然林の林である。 「此処が登山口ですね」 立派なトイレが作られている。 |
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登山口のトイレ | |
一旦、林道を橋で渡り、沢の左岸から登り始める。 まずは谷沿いの、緩やかな林道である。 「今日は今一の天気だね?」 この天気では山頂の視界が期待できる状況ではありません。 途中の分岐部でのルートファインディングが微妙です。 不動沢のコルまでは、基本的に源頭の沢登りに近い道でした。 約100分で到着しました。登られた方が続々降りてこられます。 「ここから見る、奥日光の山々は素晴らしいの一言に尽きるのでしょうね!」 しかしながら現実は、生憎の悪天候です。 (まあ、大雨でないのが救いだ。あの沢など増水すれば、下りるに下りれない!) |
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不動沢のコルにて、ガスである。 | |
不動沢のコルからも、急傾斜の樹林帯の登山道をひたすら登ります。 途中で林もやや低くなり視界が開けますが、更に高みに登山道が伸びます。 「傾斜が緩くなってきたので、もう直ぐですよ!」 こんな天候でも、登高は楽しい!? 小雨模様で暑さもそう激しくないので、尚更です。 「矢張り山頂は最高ですなー」 もう登る必要は無いようです。 |
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皇海山山頂にて | |
山頂の広場に三角点がありました。 「日本百名山の三角点です」 誇らしげに(?!)鎮座しております。 本来なら庚申山から鋸山を経由しての登山道を考えていた。 しかし、私の体調不良と悪天で、急遽この(安直な)ルートに変更したのだった。 「まあー、登頂するかしないか?山登りは単純です。 ルートの拘りも大事ですが、取り敢えずは登頂せねばね」 |
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三角点、二等でした | |
下りは滑りやすい粘土質の急坂や岩床があるので、慎重に下ります。 又、分岐点でのルートファインディングも重要です。 NKさんが言う。 「登りに片方のストックを忘れてきた!」 それらしき地形の箇所を探しますが、見当たりません。 「人生、拾うこともあれば、落とすこともある。腐ってはいけない!」 (しかし、矢張りがっくりするんですね!) 結局のところ、気がつけば思いのほか早足で下り下りてしまった。 たいした困難なところも無く、予想より早く登山口まで辿り着いた。 |
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菅沼の日光白根山登山口 | |
吹割温泉センター 「龍宮の湯」で入浴。 金精峠から日光白根山登山口に向かう。 「山を下ったら、いい天候に恵まれました?」 しかし、次第に雲が出て、又雨模様です。 明日はどうなるのでしょうか? 心配ですね。 |
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駐車場 | |
7月19日(日):日光白根山 | |
5:00起床6:00出発…8:30山頂8:40…9:30五色沼…12:00登山口ー金精峠ー切込池周遊ー入浴(光徳、日光アストリアホテル)ー男体山、志津登山口(泊) |
朝の天候は昨日と同様に曇りだが、やはりなんとなく晴れそう(これはまたまた裏切られる!)。 日光白根山の菅沼登山口からは急な登りで、登山道は七曲りである。 弥勒池からの登りはさらに急になる。登頂後、五色沼から弥勒池まではガスの中だ。 下山後はいったん晴れたが、男体山、志津に向かう林道では再度の豪雨に見舞われた。 最後のとどめの雨に、、二人とも大いに驚いたのであった。 |
朝にかけて次々と車が到着し、駐車場はかなりの混雑だったようです。 今日も晴れのようですが、期待は裏切られ続けてています。 「今日は(距離も短いので)楽勝のはずですが、油断は禁物ですよ!」 朝食を済ませ、そそくさと出発します。 「合羽の下をつけて、笠をさしてゆっくり行きましょう」 漸く弥勒池が見える地点まで登りました。 池の美しさに「ほっ!」と、一息つきます。 |
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弥勒池にて | |
池の周りの木道を辿ると、本峰の外輪山への取り付きです。 池の脇からは、急な疎林帯の中をひたすら登ります。 もう今日は大雨の心配はないようですが、ガスで視界が利きません。 「霧の中は方向が分かりませんね!」 火山の岩稜帯は歩きにくいことおびただしい。。 |
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弥勒池からの急なのぼり、ガスが濃い | |
漸く稜線に出ました。 この上から外輪山の尾根筋を辿るルートです。 上り下りがなかなかです。 所々、急な岩稜地形も出てきます。 「おおー、漸く着きましたね!」 なんとも狭い山頂である。 皆さん、岩陰で大勢休んでおられます。 |
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山頂にてbergen | |
視界も利かないので、長居は無用です。 今度は南に下って、避難小屋から五色沼を経由して登山口に戻りましょう。 足元に注意しながら痩せ尾根を進みます。 やがて急斜面を下ると、避難小屋が見えて来ました。 此処から更に、五色沼まで下ります。 「おおー、此処が五色沼ですか!静寂が支配していますね!」 (でも、我々以外に2人組のパーティーも居るのだ!) 流石は火口の池です。 |
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五色沼にて | |
五色沼から弥勒沼まではまたまた登りです。 予定よりかなりのハイペースと早立ちで、時間は十分あります。 明日も近場で短い行動時間です。 折角ですから、ゆっくりしてゆきます。 「それでも(志津の幕営地までは)十分な時間がありますね!」 「刈込池と切込池を見て行きましょう」 NK君の急遽の提案です。 これも(体力的に)余裕があるから出来るのです。 「それにしても(ほとんど水平道と言うのに)、この上り下りは如何言うことですかね?」 彼の言とは裏腹に、小峠まで長いのぼりで、其処から急な階段下りでした。 「思わぬ、予想外の汗をかきましたね」 |
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小峠の岩穴 | |
「ここが刈込池ですね!」 ここは本当に良い景色です。 池を回りこんで先に進めば、光徳牧場に行けます。 「まあ-、池の底から泡が出ていますよ! 三岳の火口湖なんです」 小魚も群れて居ます。 遥か上から見下ろせば、湖の色は美しいエメラルドグリーンでした。 「此処まで来る機会は滅多とありませんよ! 本当にご苦労様でした」 |
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刈込池にて、bergen | |
7月20日(月):男体山ー新潟へ | |
4:00起床5:00出発…7:00山頂7:30…9:00登山口ー足尾鉱山跡ー銀山平、かじか荘(入浴、昼食)−桐生ー17:30高崎駅−(上越新幹線)ー19:30新潟 |
朝の天候は曇りだが、途中で待望の晴天に! 登山道は爆裂火口の脇を九十九折りで登ってゆく。 山頂からの眺望は最高である。 下山後は足尾に寄った。 日本近代の歴史の証人に大いに感銘したのであった。 |
昨日の裏男体林道は豪雨の中のドライブであった。 志津峠に達した辺りで、漸く雨は止んだ。 駐車スペースは水溜りが沢山あり、今ひとつ元気が出ない。 「漸く辿り着きましたが、幕営箇所の選定が難しいです」 NK君も疲れが溜まって来ているようです! ほどほどに休憩し、慎重に幕営地を決めました。 「夜に雨にあって浸水しても困るからね! 取り敢えず、ビールで乾杯です!」 |
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志津避難小屋脇の石塔 | |
「今日こそ、この天気は持ちますね!」 九十九折の急な登山道を山頂に向かいます。 途中で爆裂火口の縁を登ります。 赤茶けた土壌が火山の証明です。 登るにつれ、周囲の山々の眺望が素晴らしいです。 目の前に太郎山、間名子山、女峰山の峻峰が屏風のように聳えています。、 「あれが昨日登った日光白根山ですよ!」 |
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男体山の火山土の登り | |
8合目で漸く火口壁に到着です。 此処からは火口縁に沿って上り下りが続きます。 花々が疲れた心を慰めてくれます。 漸く到着した山頂からの眺望は、最高でした。 「今日は晴れ。天候の悪化は、ノー・プロブレムですよ!」 山頂に到着すると、流石に大勢の方がおいでです。 又、更に大勢の方が登ってこられます。 それでも流石に、中禅寺湖(二荒神社中社)からの登山者は、お見かけしないようです。 「標高差で500m(中禅寺湖口5合目が志津登山口に相当)ありますから、仕方ありませんね」 |
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男体山山頂、南方向を望む | |
今までの悪天候を償うかのようないい天候だ。 山頂からは遠く北アルプスまで朧げに見える。 南に目をやれば、高く天空に富士山まで見えるではないか! NK君は何時もに似合わず、山名同定に熱心だ。 「これはおかしい?彼はこの課題に関しては興味がないか、或いは方向音痴の筈なのに、如何して?」 どうも、妻に教育しているのだろうか? 謎である! |
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男体山山頂より中禅寺湖 | |
こんなに遠くに来たのは久しぶりです。 折角ですから、歴史探訪も兼ねて帰りましょう。 中禅寺湖からいろは坂を下り、足尾に足を向けます(しゃれか?) その昔、足尾鉱山の発展に伴い、鉱毒事件で有名になった渡良瀬川。 四国の別子銅山と同様に、山の荒廃はかなり改善されています。 歴史的建築物や(最初登る予定であった)庚申山の麓の温泉(かじか荘)に足を伸ばします。 「最後に(偶然にせよ)此処に来たのは、運命的なものを感じますね。 次回は庚申山ー鋸山ですか?」 NK君に高崎間で送ってもらい、一路新潟へと向かいました。 |
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足尾鉱山、迎賓館の煉瓦館 | |
「まあ、天候に恵まれなかったのが印象的でした」 関東の100名山の山がまた増えました。 最近は意図的に未登頂の100名山を巡っています。 「さて次は何処へ行きましょうか?」 この登りかたは、癖になりますね!! お盆は奥只見の平ケ岳です。 |
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わたらせ渓谷線、間藤駅手前の列車 |